まひる野 仙台の短歌を紹介します。会員が自らの歌を一首選び、思いを込めたコメントを添えて紹介するものです。

 

11月の歌会(H29/11/11)

小雨がぱらつく1並びの11/11、月例歌会を開催、詠題「短」に関する11首、自由詠16首について互評しました。自薦他薦の9首をご紹介します。

 

寝る前の夫との儀式 性別を超えて短きおやすみのハグ

 夫婦というよりは同志という感じです(OH)

短夜に見し汝が夢もうすれゆきわが現世の秋深まりぬ

 現世:うつしよ   青春の頃の真夏の夢でした(OM) 

複雑な時代なのだろう短絡と直情だけのツイート溢れる

 「複雑な」の前に、大統領とか誰かの名前を入れ「〇〇には・・」と(OU)

春さくら秋の公孫樹と母連れき然ることさえもならぬこの頃

 然る:さる   母の老化が次第にすすんでいます(SA)

秋の夜は蕎麦屋の隅で燗の酒黙して飲まん牧水のごと

 蕎麦屋で飲むのが通と言われる。「酒は静かに飲むべかりけり」の心境(EB)

「過去」なれど「過去にならざる容赦無き三・一一眼前にあり

 かさ上げ台地のピラミッドのような風景がとても非人間的に見えました(HI)

大盛りのイクラどんぶり平らげて数多の卵を傷つけし秋(YA)

 卵:らん  食べるということは命を奪うということなのですね(管理人)

黙祷に始まる今年の旧友会物故者報告三十二名(ON)

 同級会、同窓会はじめ、こうしたことが多くなったこの頃です。(管理人)

試着する細身のズボン短足に穿けば鏡に案山子が映る(MA)

 試着して鏡に映った自分は案山子の様だ・・昔はこんなじゃ・・(管理人)

 

12月は9日(土)開催です。見学を希望される方は「お問合せ」ページからメールをお願します。お待ちしています(管理人)

 

10月の歌会(H29/10/14)

秋空の見えない10月、寒さも感じる仙台です。「神」「仏」を詠題に27首を互評しました。管理人選9首を紹介します。

 

神楽舞い汗ほとばしる男らに豊穣を知る早池峰の里

 早池峰神楽はユネスコ遺産の伝統神楽、機会あればぜひ一度ご覧を(OU)

秋灯下爪を截りやるこの指に指輪ひとつも与えざりしを(MA)

 秋の灯の下で妻の爪を切(截)る、愛情あふれるしみじみとした歌(管理人)

栞ひも心の襞に挟みおく眠れぬ夜にそと開かんと(OH)

 心の襞に挟みおかれたものは・・・深い余韻を感じます(管理人)

忘却のはたへ誘ふ引き潮に復興いまだし野蒜の浜は(OM)

 復興策の及ばない地域がまだまだ、沢山、沢山残されています(管理人)

 誘ふ:いざなふ 野蒜:のびる(宮城沿岸にある地名)

夏の来ぬ夏休みは終はり朝の道子らは雨傘まわしつつ行く(HI)

 夏らしからぬ夏、子供達にはそれはそれで楽しい夏だったでしょう(管理人)

大地震に心底思いし神仏最期の言葉にならずに済んだ(YA)

 言い切った結句に震災の恐ろしさの全てが凝集しています(管理人)

人に似て日本の畏き神々も引きこもりあり荒ぶるもあり(EB)

 ギリシャ神話も日本神話も人間ぽくって、親近感を覚えます(管理人)

長雨に彼岸を過ぎて朝顔のブルーとピンクに心が晴れる(ON)

 朝顔も随分と遅れて咲いたような気が・・ひと際映えた色でした(管理人)幸せの予定調和の真ん中にありと見し人昨夜身罷りぬ(SA)

 平凡で当たり前のような幸せの中にいた・・・一番の幸せかも(管理人)

 昨夜:きぞ

 

11月は11日開催、詠題は「「短(い)」です、見学、出詠もご遠慮なく。 

 

9月の歌会(H29/9/9)

仙台の街がジャズフェスティバルでにぎわう中、定例(第二土曜日)開催、詠題は「長」でした。出詠27首から自薦他薦の9首をご紹介します。

 

ミサイルに身の安全をとニュース有り防空壕はいま庭に無い(ON)

 結句の口語調の言い切りに「憤然とした」面白い雰囲気を感じます(管理人)

長雨にバス待つ人の列長く傘重たけり月曜の朝

 月曜の朝は憂鬱、まして雨降りでは・・・「重たけり」は正しい?(OU)

野分去り三日籠れる窓を開け樹の香溢るる風に昼寝す

 台風一過の好転も束の間でしたが、あの時の風の香りは格別でした(HI)

うたた寝に硬さほどよき籠枕金蛇神社に求め来しもの

 寺社おたくの私、「金蛇神社」は「かなへびさま」と読んでください(OM)

海亀の産卵のごと苦しみて製氷室に氷産む音

 冷蔵庫が氷を産んでいるように感じた(OH)

実の入らぬ稲穂を憂うるみちのくの雨降り続く「サムサノナツ」に

 今日、歌会の時点では長雨も低温も解消の様子、憂いも解消です(EB)

 「サムサノナツ」は宮澤賢治の「雨ニモマケズ」の一節(管理人)

放射線治療に向かう病院の廊下の先はブラックホール

 治療から退院時の心境を詠みました(YA)

遺されし九人の孫の食い扶持に薯堀りし祖母よ山墓に眠る(MA)

 戦中戦後でしょうか、合掌。今また”きな臭い世界”が心配です(管理人)

三十年の家なくなりて夏は来ぬ「枇杷の実は」と云ひ母は泣くなり(SA)

 三十年:みそとせ

 家を処分した時に庭の枇杷の木も切らざるを得なかったそうです(管理人)

 

8月の歌会(H29/8/12)

仙台は梅雨が明けたはずなのに晴れ間の無い雨と曇りの日が続いています。仙台七夕も最終日は中止となったイベントが多くありました。盂蘭盆もお墓参りは雨の中、海水浴場は人もまばらとのこと、冷夏です。

8/12の定例歌会、詠題は「炎」「熱」でした。自薦他薦の9首をご紹介します。

 

考える時間がほしい少しだけ炎天に咲く真赤なダリア

 毎日を忙しく過ごしている自分の心境です(YA)

穂高暮れ山荘の庭にさんざめく宴を照らす上限の月

 宴の後は超満員の大部屋に縦に半畳のスペースで、汗にまみれた隣人と触れ合

 いながら寝ました(EB)

梅雨寒とふ言葉も死語となりゆかむ今朝の炎暑に猫もたぢろぐ

 妻は猫が苦手です(OM)

ジージーと油蝉鳴く炎天に父葬りし遥かなる夏

 父が亡くなり41年経つのですが、夏が来るといつも思い出しています(OH)

ジャスミンの花盛りなり梅雨の日の欝を消さむと香り放ちて

 梅雨の日々のジャスミンの強い香りを詠いました(SA)

木蓮の徒長せる枝人の世に似て花芽無しばっさりと剪る

 近頃の親の七光り的な中身のない政治家を念頭に詠みました(HI)

 徒長:とちょう 茎や枝が無駄に伸びてしまうこと。木の形や成長を歪める。

お中元届きし品をお裾分け息子一族肉食人種(ON)

 「肉食人種」という言葉が印象的です。少しは野菜も・・(管理人)

宝籤「夢を買え」という空事は獏に喰わせて紙おむつを買う(MA)

 現実感、力強さに溢れる歌。豪快でさえあると思います(管理人)

 空事:空言

石窯にいつか焼かるる身にあれど悔い多くして炎天をゆく

 「石窯」は不適切か・・あまり現実的な言葉も使いにくく(管理人)

 

9月の歌会は9/9です。見学歓迎、お気軽にどうぞ。

 

7月の歌会(H29/7/8)

仙台も暑くなってきました。これから七夕祭り(旧暦)に向けてまっしぐらです。

7/8の歌会、詠題は「手」「紙」、計24首の互評を交わし、自薦他薦の1首を紹介します。

 

長生きの手相はきっと親ゆずり穏やかに行け残りの人生

 もう少しゆっくり生きてみようと思います(YA)

義姉の遺骨黒木金具の二つあり前向きに生きしひとつの証

 義姉:あね 遺骨:ほね

 目に入った時にはぎょっとしたのですが、義姉の生き方の象徴として泪と共に

 納得しました(HI)

みずからを奏でてみたき夕暮れは銀のフルート唇に当つ

 何もない一日の終わりの気分です(OH)

入梅の二十二日に訃報あり紫陽花あをく咲ける夕べを

 お慕いしていた徳山先生が亡くなられました。哀しい限りです。合掌。(OM)

たちまちに北斗七星のはざま抜け夜間飛行の灯は遠ざかる

 久しぶりに夜空を見上げた時の、スケールは大きいがとりとめのない星と飛行

 機のドラマです(EB)

紙漉きの匂い流るる八尾の町ランチョンマットにおわら舞いおり

 風の盆で有名な富山市八尾、ランチョンマットはおわらを舞う姿の描かれた和

 紙でした。(管理人)

入金済む敬老乗車証 身ごもれる職員の手よりほっこりと受けぬ(MA)

 入金:チャージ

 「身ごもれる」は原作では「孕みいる」でした。「身ごもれる」の方が「ほっ

 こり」とよく響き合うとの意見が多く、直させていただきました(管理人)

数行の手紙なれども細き字に夫亡き女性の顔が眼に浮かぶ(ON)

 夫:つま

 短いご挨拶の手紙でしょうか、手紙には人柄を偲ばせる力があります(管理人)

 

8月は8/12(土)開催です。見学歓迎、お問合せのページからご連絡ください。

お待ちしています。(管理人)

 

6月の歌会(H29/6/10)

仙台の街が東北絆祭(きずなまつり)でにぎわう中、詠題「水」16首、自由詠11首の計27首が出詠され、互評しました。自薦他薦の一首を紹介します。

 

水張田に田植え機おどる雄勝町復興祈願の旗ひるがえし

 真の復興を祈る毎日です。(OM)   水張田:みはりだ   

感情が剥離してゆく薄さにて牡丹は透ける花びら落とす

 美しい牡丹の花びらを詠んでみたかった。(OH)

水枕チャポンチャポンと湖に溺れそうなまま窓白みくる

 熱を出してゴム製の水枕をしたときのことを思いだして詠みました(YA)

猛く降る雨を受けつつ柿若葉青田に立ちて初夏を知らしむ

 雨降りが夏の到来を実感させます(SA)  猛く:たけく

族みな去りし庭にも春は来ぬつつじの古木に朱き花咲く

 族:うから 人間の営みとは関係なく自然は巡ることに感慨を覚えます。(EB)

義姉逝きぬ身体は在れど急速に物体と化す子らの会話に(HI)  

 冥福の祈りもそそくさと、気づけばもう・・・ドライすぎる世相の断面。きっ

 と詠者は怒っているのでしょう。(管理人)   義姉:あね 

雨漏りの水音滴る離れ家で受験勉強疎開先なる(ON)

 忘れ得ぬ、忘れてはいけない昔日を詠むことは大切なことです。(管理人)

二リッターの水を毎日飲めという さてと鯨に習うとするか(MA)

 健康法でしょうか、少しコミカルに「鯨に習う」とは豪快です。(管理人)

黄水晶の薄明穹に促され初夏の夕べに漫ろ歩けり

 貴水晶:シトリン 黄色みを帯びた水晶

 薄明穹:はくめいきゅう 三日月  漫ろ歩けり:そぞろあるけり 

 シトリンも薄明穹も宮澤賢治の印象的なモチーフです。盛岡では宮澤賢治を

 「賢治さん」と今でも親しみを込めて言います。(管理人)

 

次回は7/8(土)青葉中央市民センターにて開催です。見学歓迎です。

 

 

5月の歌会(H29/5/13)

九人から計27首の出詠がありました。詠題は「蠅や蚊等の虫に関する歌」、仙台ではそろそろこうした虫が気になる季節です。

 

夜風入れ虫の音聞きて蚊帳の中クーラーの無き少年時代(ON)

 懐かしく思いで深く共感できる歌、今回の高得点歌の一首(管理人)

小さき頃蝉の脱皮を見つけし時の朝の空気は透明だった(YA)

 小学校の思い出とのこと、口語調に上の句も揃えればより親しみが(管理人)

システムを支うる君は寡黙なりデバッグ作業は夜半を過ぎなむ

 黙々とプログラムの誤り(バグといいます:虫という意味)を修正していたエン

 ジニアは物静かな人でした(管理人)

誰も居ぬ舅姑の家戸を繰ればカメムシ鋭き匂いを放つ

 舅姑:ちちはは 繰れば:くれば

 舅姑が施設に入っているので誰もいない家の片づけをしています(OH)

雨の音静けく更ける春の夜は歌詠むもよし歌読むもよし(EB)

 短歌を楽しむ気持ちが柔らかく伝わってきます。(管理人)

誕生を喜び祖母の買い呉れし雛を預けて娘は嫁ぎ行く

 だんだん寂しさを感じてきました(HI)  (今回の最高得点歌)

暗闇のただ中をゆく地球あり生死気に病む吾らを乗せて

 日常をおくる中で時には宇宙の中の自分を考えたい(SA)

蚊の姿とどめぬままに打ち据える 桂馬に追われ角筋を踏み(MA)

 桂馬に追われ・・そんな人生だったような気がする、ふと気がつくと「ええ

 いっ」とばかり蚊を打ち据えていた、そんなある日の情景(管理人)

住宅の青き畳に「うれしくて眠れぬ」と語る老被災者は

 やっと春がきました。(OM)

 

次回6月は6/10(土)13:00- 詠題は「水」 いつもの場所と違うのでご注意ください。お待ちしています。

 

4月の歌会(H29/4/8)

仙台市中央部は温かいのでしょう、桜が見事に咲きはじめました。桜前線の北上です。4月の詠題は「入・学」、自由詠を含めて、それぞれの自薦他薦歌9首をご紹介いたします。

 

歌詠みて動詞の活用迷いけりいまさら学ぶ文語文法

 動詞、助動詞の文語の活用が難しい・・。。(EB)

大学院合格告げ来し学生は陸前高田に家族亡くしき

 報告に来た時の学生はとてもうれしそうでした。その夜は二人で乾杯!(OU)

入院の伯母を見舞いて我もまた病一つを背負いて帰りぬ(YA)

 伯母を心配しつつ、自分も病を持つ身であることが重なり・・(管理人)

入学は遠き雲間に去りゆきて入院入所が目先にちらと(ON)

 若き日の入学の思い出はすでに遠く、今は入院、入所が目の前に(管理人)

春隣り間無く屋根打つ雨音は縮みし心を和し浸み入る

 雨にやわらいでゆく心を詠みました(HI)  和し:やわし

生きている限りは捧げん黙祷を悲しみの角尖らせながら

 東日本大震災の悲しみをうすれさせたくない(OH) 角:かど

「痛風」を庇い立ちつつ米をとぐ 汝とせめても温ったか飯を(MA)

 二人で温かいご飯を食べよう、身近に在る幸せを大切に(管理人) 飯:いい

春よ来い久遠のいのち麗しき瞬間のわざ野山のみどり(SA)

 野山が命一杯に緑を織りなす春は永遠の宝物ですね(管理人)

灯篭の倒れしままに草生ふる母の狭庭に咲き出づる梅

 ありきたりの歌ですが。。。。。(OM)

 

5月歌会は5/13(土)です。詠題は「虫」です。お楽しみに。

 

3月の歌会(H29/3/11)

今日3/11は東日本大震災6年目の日です(行方不明の方は3/10現在2553名に上ります)。全員で14:26黙祷を捧げ亡くなった方々のご冥福をお祈りしました。

では3月の自薦他薦歌9首をご紹介します。

 

夜の雲 青黒き空を風に飛ぶまだ帰り来ぬ魂かとも見ゆ  

 魂が早く変えられるように祈ります(HI)  魂:たま

震災の夜の星空の輝きと地上の闇は確かな記憶

 生涯、「確かな記憶」です。(EB)

鎮魂歌恋ふる寂けき夜もあればクリュイスタンのフォーレを聴かむ

 我ながらクラシックオタクの鼻につく歌です(OM)

 鎮魂歌:レクイエム 寂けき:しずけき

きらきらと光の音符おどり出す春の小部屋にショパン聴く午後

 ややつきすぎですがショパンのピアノ曲を聴くのが大好きです(OH)

形をば光の粒と見たりとふフェルメール描く「デルフト眺望」(SA)

 空の光、差し込む光の陰影はフェルメールの魅力そのものです(管理人)

ビッグバン百分の一秒後光の海宇宙誕生われわれがある(ON)

 宇宙に魅せられた詠者、宇宙と自分の不思議を歌います(管理人)

半世紀たっても時折浮かび来る初恋の人の白いセーター(YA)

 若き日の思い出、ライトバースにさりげなくまとめました(管理人)

写真師の五十年来の業績に輝けるものなし 陰画の塵払う(MA)

 人生の来し方を思い陰画(ネガ)の手入れをする姿が印象的です(管理人)

光晴の無頼に胸を揺さぶられ「どくろ杯」に酔う若き日ありし

 金子光晴の「どくろ杯」、鋭く切れる言葉の操りに酔いました(管理人)

 

4月は11日の開催です。お楽しみに。

 

2月の歌会(H29/2/11)

2月の詠題は「若・芽のいずれかを含む歌」でした。詠題詠12首、自由詠18首、計30首が出詠され互評しました。自薦他薦の10首をご紹介します。

 

若者が多く行き交うセンター街「覚えていますか三・一一」

 大震災3月11日を忘れないようにという思いで詠んだ歌です(YA)

 センター街:東京渋谷、多くの若者がショッピングに集まる名所

芽の出ないままに末枯れてしまう夢こころの大地に今日も水遣る

 いくつになっても小さい夢を持っていたい(OH)

 末枯れ:すがれ

若き日にこの街に住みて三十年我はうつろい木々は繁れり

 30年ですっかり老化しました(EB)

節分に豆撒きゐるや南スーダン駆けつけ警護に就く隊員は

 紅白を見ていても自衛隊員の方たちの辛苦を想う日々です。(OM)

在り得べき理想追ひつつ師走なり枯れ木の山に雪降り始む

 一年を振り返り、自分の来た道を反省しています。(SA)

若布刈る浜の女の胸厚し宮古重茂の冬輝けり

 岩手県宮古市重茂(おもえ)は良質な厚肉若布(わかめ)で有名です。(OU)

灯油代毎週支払五千円庭木芽を吹く春待つ心(ON)

 寒い2月、三世代家族の暖房費もかさみます、早く春よ来い。(管理人)

バスに乗る園児の脛のしっかりと未来への芽の育ちゆくべし(SU)

 未来へ歩き出す小さな園児たちへの応援歌です。(管理人)

妻は早や若き夫婦の住む家は近い所になど口走る(HI)

 ”口走る”妻をたしなめながらも、少しうなづきも・・。(管理人)

薯を蒸す臭いのこもる四畳半炬燵に妻と転寝をする(MA)

 生活感に溢れ、ほのぼのとした幸せのひと時の歌です。(管理人)

 

3月は「光」「光偏のつく言葉」を詠みこんだ歌、1首以上3首までです。ご見学も歓迎です。お待ちしています。

 

1月の歌会(H29/1/14)

あけましておめでとうございます。本年もよい一年でありますように。

1月の詠題は「初・日・出」、題詠歌12首と自由詠17首が出詠されました。初めて歌会に見学に来られた方からの歌も合わせてご紹介します。では、自薦他薦の

9首をご鑑賞ください。

 

初暦まずは家族の誕生日印をつけて巻ぐせ直す

 あたらしいカレンダーを買うと真っ先に誕生日に印をつけます(YA)

昨夜から強風吹けば樹木らは覚悟決めしか葉をみな落とす

 冬を乗り切る覚悟を新たに(SA)

冬至の夜ゆず湯に一年振り返る姑の顔のみぷかぷか浮かぶ

 姑:はは

 この一年も姑の介護にかかわって過ぎたとの思いから(OH)

何物をと言ふ事も無く外を見る猫の肩には我が力み無し

 力み:りきみ

 自分を振り返るといつもいつも力んでいることに気づきます(HI)

古稀過ぎて新たな道を見つけたり三十一文字へ遅きスタート

 これから短歌を始めますというご挨拶の歌です(EB)

マフラーもセーターズボンも持ってって夫亡くしたる女性私に(ON)

 夫:つま

 親しくお付き合いしていたご夫婦でした、静かに私に形見分けを。そんな情景

 が目に浮かびます。(管理人)

騒立てる降誕祭の街に出で老いの寂しさ抱え帰宅す

 もうすぐ古稀です。若い人が羨ましい(OM)

出ずる日の鮮しきを愛で新聞を開けば三十九人死すテロ

 鮮しき:あたらしき

 下の句は、「開けば三十 九人(くにん)死すテロ」の句またがりです(OU)

捨て売りの一夜飾り 臥す妻の顔いろ看つつそそくさと飾る(MA)

 奥様の具合が心配で、お正月飾りも手につかず・・優しさ一杯です(管理人)

道の辺の雑草すでに芽生えおりはつはつとして翠そえおり(SU)

 寒さの中にも命があり、そのたくましさに人は元気づけられます(管理人)

 

ご見学を歓迎します。ご遠慮なく「お問合せ」ページからメールをお願いします。お待ちしています。

 

12月の歌会(12/10)

詠題は「年・歳」及び自由詠、一人3首を出詠し、互評しました。詠題歌9首、自由詠15首、計24首から自薦他薦の8首をご紹介します。

 

友見舞ひ出でて思はず見上ぐれば余りに青き空は哀しも

 その後、友は無事に退院。余りに青い空は却って不吉な感じでした。(HI)

命の灯消えゆくように高層のビルのあかりはランダムに消ゆ(YA)

 ビルのあかりがランダムに消えゆく様を命と重ねて詠んだ歌(管理人)

お悔やみの広告並ぶ記事見ても年上ならば心動かず(ON)

 齢を重ね、年下の友人知人の訃報に心動かされる自分に気づきます(管理人)

コンパスの軸の部分に夫はいてわれは歪な円を描けり

 夫:つま

 本当はまぁるい円を描きたい私です。(OH)

今の世に嫌々するや首を振り回る地球の歳差運動

 心落ち着かない今の世、地球の歳差運動も大きくなっていくのかも・・(OU)

年神を迎える旦手付かずの未来納まる暦開かん(MA)

 旦:あした

 新年の「暦」を希望溢れる「手つかずの未来」と例えて詠んだ歌(管理人)

水稲の熟れて刈られて藁となりイナゴ遊ばすみちのくの秋

 幼い頃、積みわらにもぐって遊びました。(OM)

幼き日両親失ひし傷癒えず母の詠歌は天に向かへり(SA)

 両親:おや

 「天に向かう歌」という表現に万感を超えて響くものを感じます(管理人)

 

1月は新年会を兼ねて仙台「みわ亭」で1/14(土)開催されます。すっかり恒例となりました。よい年でありますように。

2016年

11月

14日

11月の例会(11/12)

11/12(土)開催され、 詠題「雨冠の漢字を使って」により14首、自由詠16首の計30首の互評を行いました。いつものように、自薦他薦の10首をご紹介します。

 

一歩ずつ七大陸を制覇せし田部井淳子は雲のかなたに

 残された人生、一歩ずつ歩みたいと田部井さんが亡くなってそう思った(YA)

新潟に生まれて日立に引越せば雪の代わりに焼夷弾降る

 少年時代の戦中戦後を想って(ON)

しぐれ過ぎ茜に棚引く夕雲にひとり遊びし寂しさ戻る

 人見知りの激しい内気な少年時代(今も)を茜空に思い出しました(HI)

生れたての仔牛のようによろよろとトイレに立ちぬ外は朝靄

 仔鹿のように・・では可愛らしすぎるので、仔牛のように・・と(OM)

ほの白く遺影を照らす雪あかりいくつもの瑕闇に沈めつ(IM)

 冷たい静けさの中、詠者がひとり遺影と向き合う姿が目に浮かびます(管理人)

海霧に釧路の街は黙したり鷗鋭く鳴きて紛るる

 生まれ育った釧路の街は夏にはことさら深い霧に覆われるのです。(OU)

重力をはずすがに飛ぶ鳶どちに生活の愁い亡きと思えり(MA)

 軽々と飛ぶ鳶たちは生活の愁いなど無いのだろうなぁ(管理人)

寂しさの遠景のごと秋は来て芒は銀の手のひらを振る

 秋のもの寂しさを銀色で表現したかった(OH)

トサミズキ紫蘭花咲き枇杷みのる庭いまいずこ母熟寝せり

 母の手入れした庭は、母老いて今はなく、にもかかわらず母は時折り花々のこ

 とを思い出す(SA)

悲しみも悔悟もなべて吸うごとく広瀬川光り静かに流る

 引き揚げて子供四人と母との生活、苦しくも思い出多い日々でした。広瀬川の

 流れにほっとします。(SU)

 

   朝靄:あさもや 瑕:きず 黙す:もだす 生活:くらし/たつき 

   芒:すすき 熟寝:うまい  

 

次回は12/10(土)13:00-15:00 いつもの市民センターで開催です。いよいよ今年も師走、1年の振り返りとして、詠題は「年・歳」の3首です。見学、問い合わせをお待ちしています。(管理人)

2016年

10月

23日

10月の歌会(10/15)

10月の詠題は「眼・目」「鼻」「口・唇」でした。出詠27首から9首をご紹介します。

 

気にしなくて良いよそしてゆっくり口角をあげる表情思い出の中(IM)

 語りかけるように塞いだ気持ちを解きほぐす、時間がゆっくり流れていくよう

 です(管理人)

総理より私の方が鼻が利くきな臭さとか胡散臭さに(OU)

 こんなユーモアも許されない時代がほんの少し前にありました。(管理人)

亡き人を迎えるごとく遠花火海辺の町に六年目の夏(YA)

 この夏も多くの海辺で鎮魂の花火が上がりました。合掌。(管理人)

落ち蝉の木の葉一枚枕けりその目に少し夏を残して(HI)

 短い地上の命に蝉たちは、思いっきりの夏を過ごして土に還ります(管理人)

いま夜か吾に問ひ来る母ありて応へぬうちに眠りに入りぬ

 認知症の母の介護しつつの応答である(SA)

少年の夏の課題の朝顔の鉢置き去りに秋茜飛ぶ

 マンションの庭に置き去りのままの朝顔の鉢があり、思いついた(OH)

顎よりも頭に生えてくれればとシェーバー使い想う秋の日(ON)

 秋に「落葉」を想う人と「髪の毛」を想う人の二種類がいるそうな(管理人)

中天にかかれる月を見よと呼ぶ秋のテラスの妻の後姿

 妻が呼ぶのを無視している私です。後姿:うしろで(OM)

時を経て通草が熟るるいつしかに老残の身は殻こもりゆく(MA)

 通草(あけび)が実り、その口が開く秋、年老いてゆく私は・・(管理人)

 

11月の歌会は11/12(土)「雨カンムリ」です。見学される方、歓迎です。お問合せページからメールをお願いします。お待ちしています。

2016年

9月

11日

9月の歌会(9/10)

9月の歌会は「空・雲・風」に関する言葉を詠題に、自由詠を交えて27首が出詠されました。自薦他薦の9首をご紹介します。

 

次々と地震台風日本を襲うされど爆弾焼夷弾よりまし

 少年時代の思い出(ON)

 「~よりまし(~よりはずっとよい)」は「増し」または「益し」、どちらも 

 正しいとのこと、皆で迷いました。(管理人

戦争を思うことなくこの夏は「寅さん」に笑い切なかりけり

 今年の夏は寅さん没後20年の夏でした(OH)

山裾にりんご畑の広がりて青き実をつく鬼の棲む里

 この夏、弘前へドライブ旅行をしました。鶴の舞橋が素敵でした。(OK)

老い人は青葉の闇の山百合に笑みに満ちたり車椅子の上

 苦しみはあるのでしょうが山百合に出会ったその笑顔がとても美しい老婦人で

 した。(HI)

緑葉に射す一条の晩夏光またいつ見るらむ在りし日の夢

 一条の光がまだ緑である林を照らす。光は心なしか弱くなっている。(SA)

風吹きて雲ちぎれ行く夏空に僅かに見ゆる秋の空あり(YA)

 小さな変化に心を寄せるところに詩情を感じます(管理人)

波風を好まぬ故か海底に棲むを選びて伏せる魚らは

 よく船釣りを楽しみます。波の高いロデオ大会のような釣りでした(OU)

台風が叩き付けてくる弾丸のごとき雨粒武装せず受く(IM)

 弾丸と武装が呼応して一層、台風の激しさを感じます。くれぐれもご無理され

 ませんように。(管理人)

野に剪りて妹の墓へ 桔梗の房今生にひらかぬままを(MA)

 剪りて:きりて 妹:いもと 桔梗:きちこう (一字空けママ)

 亡くなった方を想うこの夏の一ページです。(管理人)

 

10月は10/15(土)13:00-15:00です。毎月第二土曜日開催ですが、10月は第3土曜日にシフトしました。詠題は「眼(目)・口(唇)・鼻」です。出詠、見学をお待ちしています。お問い合わせページからどうぞ。(管理人)

2016年

8月

14日

8月の歌会(8/13)

仙台七夕も終わり、お盆を迎えました。暑さの盛りも今少しの辛抱です。8月の例会が開かれましたので自薦他薦の9首をご紹介します。

 

雨上がり湖面に未草開き鴨たちはみな地に丸まれり

 朝の出勤途中の光景を詠みました。歌会で整えていただきました。(IM)

 未草:ひつじぐさ スイレン科の水生多年草

獅子の頭と山羊の体と蛇の尾のキメラ夢みむ半夏生かな

 ”(キメラになりたく思う夏の)妄想”です。(OM)

 頭:ず 半夏生:はんげしょう http://koyomigyouji.com/24-han.htm

人の死をあまた聞きたる夏の日を水族館に生命観に行く

 今年の夏はテロ、殺人などの人の死を聴くことが多かった。(OH)

 生命:いのち 

人は皆いずこに行くか知らねども大河小川を流れゆくのみ(ON)

 世の移り変わりを流れに例え、方丈記を思わせる一首。(管理人)

花散りて刈り込み終えしさつき垣僅かなくねりそも良しとする

 不完全な中にある面白さ。(HI)

プラタナス葉群揺らして一陣の熱風浴びぬ吾は夏の子

 夏生まれの私です。少年時代の思い出もほとんど夏のものです。(SA)

 葉群:はむら

亡き父と魚を釣りし江合川みんなで歌いし「夕焼け小焼け」

 亡くなった父と家の近くで魚釣りをした子供の頃の思い出です。(YA)

 江合川:えあいがわ 大崎平野を流れる北上川水系一級河川

華やげるライトアップは哀しかり行き交う船無き小樽運河は

 運河沿いはすっかり観光名所に。倉庫たちは少し寂しいのかも。(OU)

レモンティ温め直して見惚れいる梅雨の晴れ間の空の深みに(MA)

 まだ肌寒さを残す梅雨の終わり、青空が覗けば思わず見とれます。(管理人)

 

 次回は9/10開催です。詠題は「空・雲・風」、見学・出詠を歓迎します。

2016年

7月

12日

7月の歌会(7/9)

「野」「原」を詠題に13首、自由詠16首、計29首が集まりました。今回、平間さんがこのHPをご覧になり見学に来られました。思い思いの互評と学びを楽しんでいただけたと思います。次回もおいでいただけますよう願っています。では、いつもの自薦他薦の9首をご紹介します。

 

母子五人防空壕に潜みたる「とと姉ちゃん」の少年時代(ON)

 いつまでも詠み継がれるべき歌材。詠者の体験と重なるのかも。(管理人)

列島に雲登り来て梅雨便り気流の動きは夏に向かひぬ

 日本列島の季節の移りを思いました。(SA)

歌会に君と出でゆく昼下がり祭囃子の聞ゆる街を

 歌会の楽しさに踊り出しそうになりがら参加しています。(OM)

様ざまな野鳥の声に嬰児の泣き声混じる夏の窓辺は

 八木山に住んでいるので美しい鳥の鳴き声を毎日聞いています。(OH)

胸に手を当ててみている野の花のつぼみのままにしぼみ落ちるを(IM)

 淋しげな吐息がいまにも聞こえてきそうです。(管理人)

屋根瓦崩れしままの空家の戸届け物労ぐ貼り紙古りぬ(HI)

 時間の流れ、過去と現在の間の空白、悲しい現実をも感じます。(管理人)

野の山を埋める山百合精霊のただようごとく静かに咲けり(YA)

 歌会出詠の歌の下の句は「亡き人の集うが如く厳かに咲く」でした。互評の中 

 で詠者自ら詠み替えたものです。いかがでしょうか。(管理人)

若竹の皮外れては外れてはわが締めくくる「老」成りがたし(MA)

 「老成」することさえも難しい、そんな世の中なのかもしれません(管理人)

一家して野にピクニックの思い出は父の大きな怒声をも包む(SU)

 父親の怒声さえも”楽しさ”が包んでしまう思い出、いいですね(管理人)

野を駆ける子供の如き昂ぶりを置き忘れしか今日梅雨に入る

 ”年齢”を少し意識するこの頃、気が付けば今日、鬱陶しい梅雨の入り。(OU)

 

              嬰児:みどりご 労ぐ:ねぐ(労う:ねぎらう)

 

 以上9人9首をご紹介しました。8月歌会をお楽しみに。見学はいつでも歓迎です。(場所:仙台市青葉区中央市民センター(東二番町小学校裏手))

  

2016年

6月

13日

6月歌会(6/11)

梅雨入り前の暑い日本、仙台も30℃近い暑さでした。では、いつものように自薦他薦の1首をご紹介します。(詠題は逃・走です)

 

 バッグからはみ出た名札の青い紐夜勤のヘルパー小走りに行く

  ヘルパーさんの東奔西走している様子を詠みました(YA)

 長距離走の得意な小五の少年はまだ人生の長きを知らず

  少年の、これからの長い人生をスムーズに生きていってほしいと願って

  います(OH)

 活断層四方八方走りゐて地底の魔物の暴るる日本

  脱原発(OM)

 無職にて二年過ぎゆく水無月の空の青さよ雲の白さよ

  (定年を過ぎ)ある日の思いを歌にしました(SA)

 暖かき星夜の今も砲弾に逃げ惑う人の数多いる地上

  ふとした時に地球の広さと世界の複雑さを感じます(OU)

 生きんため闘うべきか逃げるべきかイスラムの民祖国追わるる(ON)

  そのままの直接的な読み口が緊迫感を醸し出しています(管理人)

 走り梅雨 介護のバスに乗れる妻ふりかえり見るふりかえり見る(MA)

  下の句のリフレインが印象的で説得力があります(管理人)

 叱られて尻尾を垂らした黒犬が小走りに去る春雨の中(IM)

  思わず「叱られて」という童謡を想いだしました(管理人)

 

 7月の歌会は7/9(土)、詠題は「野」「原」です。出詠のほど、よろしくお願

 いします。

2016年

5月

15日

5月の歌会(5/14)

詠題は「緑」、題詠10首と自由詠14首、合計24首を互評、いつものように自薦他薦の8首をご紹介します。

 

週五日姑(はは)の介護に出かけたり私の時間を獏(ばく)に食わせて

 自分の時間が欲しい! (OH)   

路上に降り積む花びら蹴散らして旅客を乗せて周遊バス(るーぷる)が行く

 青葉山から川内にかけての城跡の道です。(OM) 

 周遊バス(るーぷる):仙台市内観光地をまわる周遊バスの名前

代掻きの水面をわたる春風が顔をなでてゆく母何思う

 高齢の母が何を見てるか、何を思っているか・・(SA)

地下鉄を出でて広がる新緑に手作り市の人らにぎわう

 地下鉄の薬師堂駅の手作り市を詠みました(YA)

恐いもの「地震かみなり火事おやじ」変わりしものはおやじのみなる(ON)

 地震、雷、火事の恐さは不変、熊本地震被災者の皆さんに応援を!(管理人)

うじうじとすごせる冬に見切りつけあっけらかんと木蓮ひらく(MA)

 木蓮の花の咲くさまをこんな風にも詠める春です(管理人)

あたらしき緑の樹冠に鳥たちを憩わせながら樹は育ちゆく(IM)

 春の生命感、樹木や鳥たちの風景の立体感を感じます(管理人)

黄の砂もPM2.5も洗い去り杜の都に緑雨降りたり(OU)

 「今という時代」の言葉や出来事を詠むことへのこだわりです(管理人)

 

次回は6/11(土)13:00-15:00、詠題は「逃」「走」、いつもの青葉区中央市民センターです。お気軽にご見学ください。

 

2016年

4月

10日

4月の歌会(4/9)

4月の詠題は「年・度」、24首の出詠がありました。いつものように自薦他薦の8首を紹介します。

 

 新年度記念写真の掛け声もやっぱり名物「ずんだもちー」

  初出勤の写真撮影で驚いた私、てっきり宮城では皆そういうものかと思いま

  したら、今日の歌会でそうではないことが発覚、でも「宮城県の人間はずん

  だ餅に大いなる愛と自信を持っている」という岡本先生のコメントに納得、

  本当においしいですから今度は「ずんだ団子」もいただいてみます。(IM)

 「時代という名のあきらめ」とうたう歌手あきらめちゃならぬ非戦の誓い

  中島美由紀の歌の歌詞です(OM) 

 新年度大学卒業入学と孫にお祝いわが身は細る(ON)

  細りながらも太っ腹を装い、春・盆・正月と・・(管理人)

 新聞の購読止めて二年経ちガセネタ多き母の情報(YA)

  おしゃべりな母親に呆れながらも微笑ましい日常が目に浮かびます(管理人)

 あれこれと値上げで始まる新年度エイプリルフールだったらいいのに(OH)

  全員深く頷き、給料・年金上げずに物価を上げてどうする・・と(管理人)

 歳時記に「年度替り」あり 飯炊きのわが暦には「盆・暮」すら無く(MA)

  やや自虐的ですが生活感や、その人それぞれの暦を感じさせます(管理人)

 登り道ふと振り向けば雲遠く水平線に春来たるらし(SA)

  下の句の水平線に~が新鮮、春を随所に感じる今日この頃です(管理人)

 春の陽に埋もれて一日蜉蝣の一年と我を比べて過ごす

  のほほんとばかりしていては・・、と儚い蜉蝣の一生を思い気合を!(OU)

 

 5月歌会は5/14(土)13:00- いつもの市民センターです、詠題は「緑」、

 季節感のある詠題が続きます。見学希望の方は「お問合せ」ページからお願い

 します。(管理人)

 

2016年

3月

15日

3月の歌会(3/12)

いつもの第二土曜日、13時からいつもの青葉区中央市民センターにて開催。詠題は「生」、題詠13首、自由詠11首、計24首から自薦他薦の6首を紹介します。

 

生あれば死は万物に訪れる星や宇宙に終りは無きや(ON)

 スケールの大きさが魅力。時には、夜空を仰いで想いを馳せたいもの(管理人)

雪残る道に夕暮れオリオンの高く上りて春近づきぬ(SA)

 冬の終わり、春の訪れを、オリオンが教えてくれています(管理人)

魂を運ぶ聖なる鳥という白鳥の白闇にまぎれず

 美しいとだけ思っていた白鳥が魂を運ぶ鳥と知り歌に詠んでみました(OH)

震災後五年目の春盲目のピアニスト弾く「それでも、生きてゆく」

 「それでも、生きてゆく」は辻井伸行作曲の曲。妻が大ファンです(OM)

「長生きはしなくていい」という友は密かに飲みいるサプリメントを

 ”お互いに”いつも密か何かを飲んでいます(YA)

生きにくいご時世ですがと健と寅大丈夫だと吾も声出す

 高倉健や寅さんの映画を見ると誰でもこんな気持ちになるのでは(OU)

健康と病の濃淡揺らぎあう抗わずして汽水に生きる(KI)

 生きることを淡々と受け止めている詠者の気持ちが伝わります(管理人)

しばらくはベンチにすわり汝に領つ 二月・日永のひかりがゆとり(MA)

 一文字空け、「・」で視覚的な工夫も織り込んで、陽だまりを分け合う二人の

 姿が目に浮かびます。(管理人)   汝に領つ:なにわかつ

 

 4月の歌会は4/9(土)13:00、いつもの市民センターで行います。詠題は「年」「度」、お楽しみに。

2016年

2月

14日

2月の例会(2/13)

詠題は「比喩を用いた歌」。詠題8首、自由詠16首、計24首を互評しました。自薦他薦の7首を紹介します。

 

耳底にいまだに残る潮騒は母と遊びし菖蒲田の浜

 年老いた母の介護の日々の中で昔日を思い出します。(SA)

つれあいの残りし女(ひと)は一人のみハーモニカ吹く音色せつなし(ON)

 悲喜こもごものハーモニカサークル、いつまでもお元気で演奏を!(管理人)

草書体の息子に届いた年賀状旅で出会った年上の女(ひと)

 母親としては気にかかるもの・・・(YA)

坦々と介護の年逝き窓の外は大震災後五年目の冬

 下の句に感慨を込めて(OM)

原子炉の危うさの如し幾重もの絶望に人は人を殺めむ

 難しい歌になりました。危うさにあふれる時代はいりません(OU)

大根のあまりに元気な積み上げに若き女(ひと)らのダンスの浮かぶ(SU)

 白い大根を放り上げては積んでいく、踊る足のように青空に舞う大根(管理人)

大寒の寝床の中にうずうずと手足を伸ばす「春」の字のごと(MA)

 大寒過ぎれば春は間もなく・・待ち遠しいこの頃です(管理人)

 

3月例会は3/12(土)、毎月第二土曜日の13:00-です。詠題は「生」、お楽しみに。(管理人)

2016年

1月

10日

1月の例会 あけましておめでとうございます

毎年恒例となった仙台駅前アジュールビルの「みわ亭」新年歌会、今年も1/9(土)に開催されました。「みわ亭」のメニューは、品数も多く美味しく手ごろな値段で皆さんのお気に入りです。http://www.miwatei.jp/

詠題の「去・来」を含む歌、自由詠、から自薦他薦の1首をご紹介します。

 

風邪熱に埋もれし去年より生まれ来て汁粉、雑煮もお代わりしたり(SU)

 新年を迎えて気持ちも体調も活気づきます(管理人)

温き夜きみと歩みし砂浜に足の感触おきざりにせり

 古き日の友人の挽歌である(SA)

くるくると巻かれて届くカレンダー丸まっている未来を伸ばす

 未来に対する期待を込めました(OH)

天極の星を拝み(もろがみ)師を思ふわが冬窓にひかり去来す

 尊敬する先生と私の誕生日がまったく同じ日です(OM)

年の瀬に妻去り逝きて葬儀終え独り静かに来る年迎う(ON)

 心よりご冥福をお祈り申し上げます(管理人)

思い出を忘れぬうちに古里に帰去来六十四の夏

 陶淵明の漢詩からひきました。帰去来は「帰りなむいざ」と読みます。(OU)

父の柩通れる道に銀杏散る彩の輝き尚失せざりき(MA)

 仙台は銀杏並木のきれいな街です。思い出と重なり合って輝きます(管理人)

爺ちゃんを見舞った夜は十三夜枯れ芝の道みんなで歩いた(YA)

 「みんな」という言葉が家族の温かさを思い起こさせます。(管理人)

 

次回は2/13(土)13:00から仙台市青葉区の市民センターで開催されます。テーマは「~の如く、~のように、など比喩が含まれる歌」です。お待ちしています。

2015年

12月

14日

12月の例会(12/12土曜日)

2015年最後の歌会、詠題は「歩・走」です。では自由詠を含めて自薦他薦の一首を紹介します。

 

八十年歩み来たりてあと何年秋雨降りて夕月かすむ(ON)

  生きることの重みは振り返ってこそわかるものなのかもしれません(管理人)

水色のAQUAがまへを走りゆく黄昏どきの疎林の道を

 いつも青葉山を通って介護に向かっています(OM)

一歩一歩八十の山踏みこえる 如何な紅葉に出会うもしれず(MA)

 思いがけない楽しみに出会うことを胸に人生の山を歩き進みます(管理人)

山守は居らざりしか山哭きて土石流走る過疎の村里

 昔は山守がいて山を守り美林と良質な木材を作ってくれました(管理人)

保険証も診察券も捨つる日のあらばこの身はこの世にあらず

 「私」の整理は誰かしてくれるのでしょうか・・・(YA)

風に揺れ陽に照らされて干し柿は日ごと秋思の色深めゆく

  干し柿の色が濃くなるにつれ、秋のもの思いも深くなるこの頃です(OH)

ともがらは遠くに逝きて青空の隅がわずかに崩れゆくなり(SA)

  友人を失う悲しみは「青い空」を失うようだと・・・(管理人)

 

次回は、新年会/歌会始めをかねて、1/9(土)11:30-仙台駅前アジュール仙台ビル2F「みわ亭」で行います。詠題は「去、または来」です。よいお年でありますように。

 

2015年

11月

15日

11月の例会(11/14)

11月歌会の報告です。

「雨かんむり」をテーマに11首、自由詠15首、計26首を出席者7名で互評。11首の歌には必ず雨かんむりの字が使われていました。自薦他薦の9首にもいくつかありますのでご注目を。

 

 秋冷に色づきそめし蜂屋柿たはめる枝は塀越えて垂る(OM)

  実家の蜂屋柿、今年はたくさんなりました。干し柿が大好き!

  たはめる:撓める

 南天の赤い実たれる隣り家はホーム入居の人住まぬ家(ON)

  赤い実とさびしげな隣家の対比が見事です(管理人)

 この朝冬の素肌に触れるごと玻璃戸の結露手のひらに拭く(OH)

  今年初めてガラス戸に結露ができ、あー冬が来たなぁと思った

  朝:あした 玻璃戸:はりど(ガラス戸)

 秋霖に歩道は徐々に濡れてゆき肩すぼめつつ家路へ急ぐ(YA)

  秋から冬へ移りゆく様子をうたいました。

  秋霖:しゅうりん 初秋に降りつづく雨。秋雨(あきさめ )。すすき梅雨。

 Suomiなる秋の香すでに緑葉の林の底に湧き出づるあり(SA)

  出張で急ぎの旅であったがフィンランドの夏の中の秋を味わった。

  Suomi:スオミ 《湖沼の意》、フィンランドの本国での呼称。

 ひとひらの雪虫舞えば冬来たる問わず語れり故郷釧路を(OU)

  雪虫が舞うと雪が近いなぁと感じます。仙台でも多くはありませんが

  雪虫が飛びます。まもなく寒い冬がやってきます。

 若き人炎大きく美しきわれもまねするが小さくなりゆく(SU)

  淋しく思いつつ愛しみつつ、齢を重ねる気持ちがにじみます(管理人)。

  炎:ほむら

 若がえり尚生きようとは思わない競い合わねば生きられぬ世に(MA)

  「豊かな社会」というものを、あらためて考えさせられます(管理人)。

 すり抜ける秋風両手に抱きしめて濾過して残す大切なこと(KI)

  「歌の雰囲気が好き」派と「すり抜けるものは抱きしめられない」論理派、

  「濾過して~は月並み」見識派、賑やかな互評になりました(管理人)

 

次回の詠題は「歩」、または「走」です。12/12(土)14時からの二時間です。おまちしています(いつもより1時間遅い開会なのでご注意を)。(管理人)

  

2015年

10月

11日

10月の例会(10/10開催)

いつもの仙台市青葉区市民センターにて13時~15時の開催。7名の参加で24首を互評、詠題は「目、眼、瞳、口」でした。題詠は11首、自由詠は13首、独創性ありワンパターンありのにぎやかな会でした。では、自薦他薦の8首をご紹介します。

 「逃げよ」との指示のありしは夜十時荷物まとめしがうちふるえつつ(SU)

    大雨の降った9月、仙台市内・近郊にも避難指示が出ました。(管理人)

 晩夏光受けつつ木葉降りゆきぬ光の粒となりて暗みへ

    晩夏から初秋に移る頃、裏の林に見た情景です。(SA)

 国民に背を向けて立つ宰相は知っているのか自分の背中

    戦争法案可決に対する怒りを込めて(OM)

 目を閉じて視える画像は未来への道かもしれぬ心して行け

    目を静かに閉じてみてください。何かが見えるはず。(YA)

 父のみを思いて詣でいし墓にも母を顕たせて参るこの秋

    この夏母を亡くし。秋彼岸に墓参りした時の心境です。(OH)

 なつメロの発表会に妻と行き「誰か故郷を・・」に亡母亡姉想う(ON)

    亡母亡姉:はは、あね 

    歌謡曲も短歌もこうして後世に残るものなのでしょう(管理人)

 大きめの柩つくらん横柄に口より吐きし恥を拾わねば(MA)

    「謙虚」と無縁の人が大勢になる世の中になりませんように(管理人)

 柔らかき眼差し誘う春の日に君に出会えり一生(ひとよ)を生かむ

    甘い!と一言で断捨離されました(笑)。時にはこういう歌も。(OU)

 

 11月は「雨かんむりの字」を含む歌、です。11/14(土)開催、見学歓迎!

2015年

9月

15日

9月度定例歌会

9/12(土)仙台市青葉区の市民センターにて14時からスタート、会場の都合でいつもより1時間遅く始まりました。詠題は「長・短」、題詠13首、自由詠11首の計24首が集まりました。ではいつものように自薦他薦の8首を紹介します。


 草刈りの汗ぬぐいつつ振り向けば祖父の逝く夏サルビアの夏

  はるか昔の祖父の死をサルビアで想いだします。(SA) 

 長々と秋雨前線居座りて総理に平和の光見えざり

  安保法制に対する怒りを詠んでみました。(OH)

 長かりし介護の故か喪主奥様お通夜葬儀と笑みを浮かぶる(ON)

  寂しさと精一杯を尽くした安堵と・・親しい人だけが判る笑み。(管理人)

 短夜を死に行く蝉の声聞ゆ森に真向い灯す窓辺に

  生と死について考えるこの頃です(OM)

 病院の長椅子で待つ老夫婦「福島から」と言葉少なく

  ある病院での一シーン(YA)

 ひらめ釣る長竿深く海に入り抗う命を手元に伝う

  命の連鎖です。釣った魚はいつもいつも大切にいただきます。(OU)

 私もこの制服でと右翼だが徴兵はどうもと巡査は嘆く(SU)

  歌を詠むことで伝わる意思や意見があることに気づかされました。(管理人)

 反抗期思い出させる百日紅ただ赤々と狂ほしく咲き(MA)

  幼くも激しく輝いていた若き日があったことを・・(管理人)


  短夜:みじかよ  百日紅:さるすべり  抗う:あらがう


 実は体調を崩して9月歌会を欠席してしまいました。気候変動の続くこの頃、皆 

 さんも体調維持にご注意ください。10月詠題は「目・眼・口」、10/10(土) 

 13:00からの開催です。見学希望の方は「お問合せ」のページからコンタクト

 ください。お待ちしています。(管理人)

2015年

8月

10日

8月歌会の報告

8/8(土)13:00-15:00 いつもの青葉区中央市民センターで開催されました。8人24首の出詠があり、題詠11首、自由詠13首、この中から自薦他薦の歌を紹介します。詠題は「杜、都、祭」です。

 

 この猛暑耐え切れぬゆえ人間をやめて水母(くらげ)になりたき一日(ひとひ)

  今年は仙台も猛暑が続いてまいっています。(OH)

 わが妻の悲しみを乗せ霊柩は運ばれてゆくあだたらの丘

  人生、悲しいことばかり・・・(OM)

 人生の節目にとりし写真には自分らしさは一つもなくて(YA)

  「節目」より「折々」の方がよいのでは・・との意見もありましたが、「節

  目」の方が重みがあっていいような気がします(管理人)。

 百円に足りぬ金利を黒々と記帳する「杜の都信金」(MA)

  そうだそうだと全員が実感、共感!でも金融機関は全部そうなので「杜の都

  信金」のみなさん、気にせずに。。(管理人)

 蜩(ひぐらし)の鳴く季節なり今年またいのち巡りて碧き森あり(SA)

  「碧」はやはり海のイメージ、青、蒼・・適切なのは?(管理人)

 サマワにて精神科医は自衛隊の宿営自殺者二十一名と(SU)

  タブーだったのか秘密だったのか、初めて数字が公表されました。非戦闘地

  域とのことですがそれでもPTSD(心的外傷後ストレス障害post traumatic  

  stress  disorder)は重く。。(管理人)

 マンションに老後引っ越す友多し花は無けれど宵月仰ぐ(ON)

  意外に多いそうです。それでも自然を愛でる気持ちは失くさずに(管理人)。

 都会とは働くために地方とは死ぬためにある未来の国は(OU)

  都会には介護する人が足りず高齢者は地方に移住するべきとか・・そうする

  と地方のの消滅も防げる?この国の未来はどこか変です(管理人)。

 

 仙台はこの日、七夕の最終日。にぎわう仙台の街をしり目に(?)歌会を開

 催。ちなみに3日間で217万人の人が七夕を楽しんだとか。9月の定例歌会は、

 9/12(土)の14:00-16:00、詠題は「長、短」、場所はいつものセンターです。

 見学も歓迎です。(管理人)

まひる野

 東京に本部を置く全国的な短歌の会です。窪田空穂の第一歌集「まひる野」から命名され、生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求します。自然や日常を細やかな温かい視線で詠んだ歌が特徴です。詳しくは「まひる野」のページをご覧ください。

 

<仙台 月例会について>

毎月第二土曜日に仙台市内の市民センターの一室で午後一時から概ね二時間程度です。流れを紹介します。

 

(1)その月の決められた主題に関する歌1首以上を含む自作3首の歌を提出します。

(2)作者を伏せてプリントアウトしたものが当日配布されます。自分以外の方の歌をそこで初めて目にすることになります。

(3)全部で20~30首になります。リズムを確かめながら音読します。意外に難しい漢字や短歌独特の言い回しに出会うことも学びの一つです。

(4)20~30分程度をかけて、各自で、自分の”お気に入り(共感、卓越、感嘆、臨場感などを感じる歌)”を5~7首程選びます。その中でも”これは!”という歌一首を特選として選びます。

(5)特選2点、”お気に入り”1点として集計し、合計得点の高い歌から互評します。互評というのは選んだ理由を自分なりに説明するということです。

(6)互評の過程で多くのことを学びます。技術的には不十分でも感性として高く評価されることもあります。またどんなに整った歌でも共感を覚えない、伝わらない、ということで点数が入らないということもあります。自分の歌がどう評価されるか、ということに目が行きがちですが、実は自分が選んだ理由をどう説明するか、ということが非常に大切です。

(7)一通り互評が終わると、各種の情報交換を行い終了です。高得点でも賞金はでません(笑)。次回の日程、主題など出席者で話し合って決めます。「○○に関する歌」という具合です。