9/13(土)9月の歌会

9/13(土)13:00-15:00 定例の歌会が行われ24首を互評、歌題は「鈴ないしは木」でした。題詠10首、自由詠14首から自薦他薦の8首をご紹介します。(出席者の方からは自選歌を、出詠だけで欠席された方は互評内容から選びました)

 

川岸のアカシヤ並木もうもうと 剪定されず今の私 (SU)

 「もうもうと」が印象的、剪定されていない私(わたくし)を悲しむべきか、喜ぶ

 べきか・・さて皆さんは?

木を倒し家を破壊し命さえ奪いし大雨鬼雨と呼ぶべし (OH)

 鬼雨(きう)、豪雨被災が大変目についた夏でした。亡くなられた方のご冥福を

 お祈りします。

白き和紙に包まれし鈴の風に鳴りひたすら祈る「平和七夕」(OM)

 今年は白い和紙に鈴をあしらった七夕飾りが表彰されました。鈴の音の涼やか

 さと平和を祈る気持ちが伝わります。

神楽舞う若き手に鳴る鈴の音に豊穣の秋を神は約せむ(OU)

 岩手県早池峰神社に伝わる早池峰神楽を見に行った時の歌。早池峰神楽はユネ

 スコ世界文化遺産に登録されているそうです。

新曲は恋と別れの歌詞ばかりされどこれらは平和の証し(ON)

 然り!恋と別ればかりが歌じゃない!と皆さん頷くばかり。でもそんな歌さえ

 はばかられる時代がありました。

願い事記す短冊なぞりゆく立秋の風 なぞられるのみ(MA)

 記す(しるす)、短冊をなぞるように吹く風に私も同じようになぞられている、

 と読みました。七夕が終わると仙台は秋の気配です。

啄木の歌集鞄に電車に乗れば気怠い男女が進路を塞ぐ(YA)

 啄木の生活感と現代の生活感の大きなギャップを感じさせます。啄木の歌がい

 つまでも愛されますように。

旧姓の鈴木さくゑは忘れ捨て畠山家に祖母は逝きたる(HA)

 「家」のあり方が時代とともに変わり、今は夫婦別姓の議論も。善し悪しは別

 にして、時代の流れの中に暮らしていることを感じさせてくれます。

 

今回は「一文字空け」と「言葉の繰り返し」が話題になりました。「一文字空け」は五七五七七のリズムを切ることで余韻などを感じさせる一つの手法で「現代的」「刺激的」ですが、「本質的には言葉の力に委ねるのがよい」「思わせぶりで誤解も・・」「流れるようなリズム(調べ)の歌はすんなりのみ込める」などの考えもあります。「ここぞというときの離れ業」とでもいうべきでしょうか、多用はうまくないようです。「繰り返し」は31文字の中に同じ言葉を重ねて使う歌い方です。強調などの手法の一つですが、やっぱり31文字しかないのに字数が・・もったいない、と感じます。その分を修飾や比喩などを使って鮮らしさを生み出すことにチャレンジするとよさそうです。(すべての意見を載せることができませんでした。初心に帰って基本を忘れない、という意味でまとめました。管理人のわがままをお許しください。)

 

次回は10/12(土)の予定でしたが、宮城県芸術祭など秋の文化イベントとその準備が重なるため、調整中です。少々お待ちください。(管理人)


まひる野

 東京に本部を置く全国的な短歌の会です。窪田空穂の第一歌集「まひる野」から命名され、生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求します。自然や日常を細やかな温かい視線で詠んだ歌が特徴です。詳しくは「まひる野」のページをご覧ください。

 

<仙台 月例会について>

毎月第二土曜日に仙台市内の市民センターの一室で午後一時から概ね二時間程度です。流れを紹介します。

 

(1)その月の決められた主題に関する歌1首以上を含む自作3首の歌を提出します。

(2)作者を伏せてプリントアウトしたものが当日配布されます。自分以外の方の歌をそこで初めて目にすることになります。

(3)全部で20~30首になります。リズムを確かめながら音読します。意外に難しい漢字や短歌独特の言い回しに出会うことも学びの一つです。

(4)20~30分程度をかけて、各自で、自分の”お気に入り(共感、卓越、感嘆、臨場感などを感じる歌)”を5~7首程選びます。その中でも”これは!”という歌一首を特選として選びます。

(5)特選2点、”お気に入り”1点として集計し、合計得点の高い歌から互評します。互評というのは選んだ理由を自分なりに説明するということです。

(6)互評の過程で多くのことを学びます。技術的には不十分でも感性として高く評価されることもあります。またどんなに整った歌でも共感を覚えない、伝わらない、ということで点数が入らないということもあります。自分の歌がどう評価されるか、ということに目が行きがちですが、実は自分が選んだ理由をどう説明するか、ということが非常に大切です。

(7)一通り互評が終わると、各種の情報交換を行い終了です。高得点でも賞金はでません(笑)。次回の日程、主題など出席者で話し合って決めます。「○○に関する歌」という具合です。