2014年

11月

08日

11/8(土) 11月の歌会

出詠は8名24首、出席者は6名、いつもの会場(青葉区中央市民センター)で開催されました。詠題は「岡(丘)」「勝」です。自薦他薦の8首をご紹介いたします。ご鑑賞ください。 ( )内の歌評は歌会での意見を参考にしたものです。

 

ちろちろと岡のなだりの家々の崩れはなかろう幸せの灯りよ(SU)

  (初句が結句を修飾。震災、土砂崩れなどを思い起こさせつつも優しい視点

   が印象的です。)

震災の再現映像見し夕べわれ先に行く丘登る夢(YA)

  震災のトラウマはいつまで続くのでしょう。(東北の地に暮らす私たちが読

  み続けなければならないテーマと言えるかもしれません。)

岡に立ち日本の行く末見つめいる勝敗にあらず共に行く道(ON)

  国、人種に関わらず仲良くやっていきたい。(「共に行く道」という表現が

  好評でした。仙台支部長の名前3文字が全部盛り込まれています。)

くどくどとやれない理由をいう君に言葉を贈ろう「勝手にしやがれ」(OU)

  リズムよく「勝手にしやがれ」がぴったりはまって歌評がひときわにぎやか   

  に。「贈る」という丁寧な言葉に「皮肉」も込められていて。

CMの「めくつちやダメよ」に耳ざとく感応するわが月蝕の夜は(OM)

  ローラ出演のCMが傑作です。世の中にも余裕がほしいものです。(月蝕の

  暗さが詠者を敏感にさせたのだそうです。文語表記で「めくっちゃ」は

  「めくつちや」となります。)

すっぴんは顔も心も苦手です樹々も装う秋はことさら(OH)

  本当は心は素のままでいたい私です。(「秋はことさら」が効いています。

  茶目っ気も感じられ、もっとも好評な歌でした。)

麦秋の連なりし丘ふるさとに時移り建つ原色の屋根(MA)

  (北海道に行ったら実際に見られるかもしれない、季節感、色彩感の豊かな

   一首です。)

ビーグルと走りし丘の夕まぐれ花ススキの中おまえはいない(KI)

  (「おまえ」は誰のことかと話題に。ビーグル?別れた恋人?などなど。解

   釈を読者に任せる読み方もありますが、解釈が大きく分かれてしまう歌は

   避けた方がいいのかも。)

 

相変わらず歌も歌評もにぎやかな歌会でした。次回は12/13(土)13:00~です。

なお、新年会は1/10(土)11:30と決まりました。お楽しみに。(管理人)


まひる野

 東京に本部を置く全国的な短歌の会です。窪田空穂の第一歌集「まひる野」から命名され、生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求します。自然や日常を細やかな温かい視線で詠んだ歌が特徴です。詳しくは「まひる野」のページをご覧ください。

 

<仙台 月例会について>

毎月第二土曜日に仙台市内の市民センターの一室で午後一時から概ね二時間程度です。流れを紹介します。

 

(1)その月の決められた主題に関する歌1首以上を含む自作3首の歌を提出します。

(2)作者を伏せてプリントアウトしたものが当日配布されます。自分以外の方の歌をそこで初めて目にすることになります。

(3)全部で20~30首になります。リズムを確かめながら音読します。意外に難しい漢字や短歌独特の言い回しに出会うことも学びの一つです。

(4)20~30分程度をかけて、各自で、自分の”お気に入り(共感、卓越、感嘆、臨場感などを感じる歌)”を5~7首程選びます。その中でも”これは!”という歌一首を特選として選びます。

(5)特選2点、”お気に入り”1点として集計し、合計得点の高い歌から互評します。互評というのは選んだ理由を自分なりに説明するということです。

(6)互評の過程で多くのことを学びます。技術的には不十分でも感性として高く評価されることもあります。またどんなに整った歌でも共感を覚えない、伝わらない、ということで点数が入らないということもあります。自分の歌がどう評価されるか、ということに目が行きがちですが、実は自分が選んだ理由をどう説明するか、ということが非常に大切です。

(7)一通り互評が終わると、各種の情報交換を行い終了です。高得点でも賞金はでません(笑)。次回の日程、主題など出席者で話し合って決めます。「○○に関する歌」という具合です。