7月歌会の報告

まひる野仙台の定例歌会報告です。27首が寄せられ、6人が出席、互評。終わってからは、いつもの店でコーヒーを飲みながら四方山話を楽しみました。ではいつものように自薦・他薦の9首を(出席した方は自選歌を、出詠のみで欠席された方は管理人の推薦歌を紹介します)。今回の詠題は「七~十二」の数字に関する歌、です。

 

 九条を守れとデモは通り行く若者ひとりもいない寂しさ(OH)

  若者にこそデモなどに出てほしい(OH)。

  仙台は学生であふれる街、最近は静かな学生が多いのか(管理人)

 市場へと仔牛が売られていくようなドナドナドーナ施設への道(OM)

  父に対する悲しみを歌いました(OM)

 最近のギリシャの神々逃避行か債務不履行(デフォルト)言われ民は慌てる(SU)

  ギリシャの粉飾決算、放漫政治も日本の1000兆円の負債も・・どうなるので  

  しょうか。心穏やかではありません。(管理人)

 澤蟹をたもとに遊ばせ過ごし来し阿沙緒の里の七ツ森を行く(OU)

  仙台の北部、七ツ森は原阿沙緒の故郷。記念館があります。そこには、阿沙

  緒の代表歌「澤蟹をここだたもとに入れもちて耳によせきく生さやぎを」

  歌碑があります。(OU)

 轟音とともに崩壊ハンガーが背広ずぼんにYシャツの群れ(ON)

  みんな「ある、ある」と納得の一首。(管理人)

 定刻に灯りが点るマンションの十階に住む几帳面な人(YA)

  お風呂上りにベランダに出ると「ポッ」と灯りがつく階があるのです(YA)

 じゃがいもの天道虫駆除を手伝いて二星七星ポケットに入れ(KI)

  二十八天道虫は天道虫だましと言われる害虫。七星や二星はアブラムシを食

  べる益虫です。一緒に駆除されないようにポケットに入れて・・(管理人)

 あの夢はどうなったのか目の前の青梅の実が容赦なく落つ(MA)

  ちょっと乱暴な読み口ですが、自分に問いかけて自分のふがいなさに思わず

  力が入ったのだと理解しました。(管理人)

 死が近くなりぬればこそ死かと見ゆヒトのこの世のつながるいのち(SA)

  大上段に振りかぶった歌。「つながるいのち」がおとなしく上品になってし

  まったところが個人的には残念(管理人)


 次回も「まひる野仙台」にお立ち寄りくださいますよう。暑さひとしおのこの頃です。熱中症にお気をつけて。(管理人)

まひる野

 東京に本部を置く全国的な短歌の会です。窪田空穂の第一歌集「まひる野」から命名され、生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求します。自然や日常を細やかな温かい視線で詠んだ歌が特徴です。詳しくは「まひる野」のページをご覧ください。

 

<仙台 月例会について>

毎月第二土曜日に仙台市内の市民センターの一室で午後一時から概ね二時間程度です。流れを紹介します。

 

(1)その月の決められた主題に関する歌1首以上を含む自作3首の歌を提出します。

(2)作者を伏せてプリントアウトしたものが当日配布されます。自分以外の方の歌をそこで初めて目にすることになります。

(3)全部で20~30首になります。リズムを確かめながら音読します。意外に難しい漢字や短歌独特の言い回しに出会うことも学びの一つです。

(4)20~30分程度をかけて、各自で、自分の”お気に入り(共感、卓越、感嘆、臨場感などを感じる歌)”を5~7首程選びます。その中でも”これは!”という歌一首を特選として選びます。

(5)特選2点、”お気に入り”1点として集計し、合計得点の高い歌から互評します。互評というのは選んだ理由を自分なりに説明するということです。

(6)互評の過程で多くのことを学びます。技術的には不十分でも感性として高く評価されることもあります。またどんなに整った歌でも共感を覚えない、伝わらない、ということで点数が入らないということもあります。自分の歌がどう評価されるか、ということに目が行きがちですが、実は自分が選んだ理由をどう説明するか、ということが非常に大切です。

(7)一通り互評が終わると、各種の情報交換を行い終了です。高得点でも賞金はでません(笑)。次回の日程、主題など出席者で話し合って決めます。「○○に関する歌」という具合です。