11月の例会(11/14)

11月歌会の報告です。

「雨かんむり」をテーマに11首、自由詠15首、計26首を出席者7名で互評。11首の歌には必ず雨かんむりの字が使われていました。自薦他薦の9首にもいくつかありますのでご注目を。

 

 秋冷に色づきそめし蜂屋柿たはめる枝は塀越えて垂る(OM)

  実家の蜂屋柿、今年はたくさんなりました。干し柿が大好き!

  たはめる:撓める

 南天の赤い実たれる隣り家はホーム入居の人住まぬ家(ON)

  赤い実とさびしげな隣家の対比が見事です(管理人)

 この朝冬の素肌に触れるごと玻璃戸の結露手のひらに拭く(OH)

  今年初めてガラス戸に結露ができ、あー冬が来たなぁと思った

  朝:あした 玻璃戸:はりど(ガラス戸)

 秋霖に歩道は徐々に濡れてゆき肩すぼめつつ家路へ急ぐ(YA)

  秋から冬へ移りゆく様子をうたいました。

  秋霖:しゅうりん 初秋に降りつづく雨。秋雨(あきさめ )。すすき梅雨。

 Suomiなる秋の香すでに緑葉の林の底に湧き出づるあり(SA)

  出張で急ぎの旅であったがフィンランドの夏の中の秋を味わった。

  Suomi:スオミ 《湖沼の意》、フィンランドの本国での呼称。

 ひとひらの雪虫舞えば冬来たる問わず語れり故郷釧路を(OU)

  雪虫が舞うと雪が近いなぁと感じます。仙台でも多くはありませんが

  雪虫が飛びます。まもなく寒い冬がやってきます。

 若き人炎大きく美しきわれもまねするが小さくなりゆく(SU)

  淋しく思いつつ愛しみつつ、齢を重ねる気持ちがにじみます(管理人)。

  炎:ほむら

 若がえり尚生きようとは思わない競い合わねば生きられぬ世に(MA)

  「豊かな社会」というものを、あらためて考えさせられます(管理人)。

 すり抜ける秋風両手に抱きしめて濾過して残す大切なこと(KI)

  「歌の雰囲気が好き」派と「すり抜けるものは抱きしめられない」論理派、

  「濾過して~は月並み」見識派、賑やかな互評になりました(管理人)

 

次回の詠題は「歩」、または「走」です。12/12(土)14時からの二時間です。おまちしています(いつもより1時間遅い開会なのでご注意を)。(管理人)

  

まひる野

 東京に本部を置く全国的な短歌の会です。窪田空穂の第一歌集「まひる野」から命名され、生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求します。自然や日常を細やかな温かい視線で詠んだ歌が特徴です。詳しくは「まひる野」のページをご覧ください。

 

<仙台 月例会について>

毎月第二土曜日に仙台市内の市民センターの一室で午後一時から概ね二時間程度です。流れを紹介します。

 

(1)その月の決められた主題に関する歌1首以上を含む自作3首の歌を提出します。

(2)作者を伏せてプリントアウトしたものが当日配布されます。自分以外の方の歌をそこで初めて目にすることになります。

(3)全部で20~30首になります。リズムを確かめながら音読します。意外に難しい漢字や短歌独特の言い回しに出会うことも学びの一つです。

(4)20~30分程度をかけて、各自で、自分の”お気に入り(共感、卓越、感嘆、臨場感などを感じる歌)”を5~7首程選びます。その中でも”これは!”という歌一首を特選として選びます。

(5)特選2点、”お気に入り”1点として集計し、合計得点の高い歌から互評します。互評というのは選んだ理由を自分なりに説明するということです。

(6)互評の過程で多くのことを学びます。技術的には不十分でも感性として高く評価されることもあります。またどんなに整った歌でも共感を覚えない、伝わらない、ということで点数が入らないということもあります。自分の歌がどう評価されるか、ということに目が行きがちですが、実は自分が選んだ理由をどう説明するか、ということが非常に大切です。

(7)一通り互評が終わると、各種の情報交換を行い終了です。高得点でも賞金はでません(笑)。次回の日程、主題など出席者で話し合って決めます。「○○に関する歌」という具合です。