10月の歌会(10/15)

10月の詠題は「眼・目」「鼻」「口・唇」でした。出詠27首から9首をご紹介します。

 

気にしなくて良いよそしてゆっくり口角をあげる表情思い出の中(IM)

 語りかけるように塞いだ気持ちを解きほぐす、時間がゆっくり流れていくよう

 です(管理人)

総理より私の方が鼻が利くきな臭さとか胡散臭さに(OU)

 こんなユーモアも許されない時代がほんの少し前にありました。(管理人)

亡き人を迎えるごとく遠花火海辺の町に六年目の夏(YA)

 この夏も多くの海辺で鎮魂の花火が上がりました。合掌。(管理人)

落ち蝉の木の葉一枚枕けりその目に少し夏を残して(HI)

 短い地上の命に蝉たちは、思いっきりの夏を過ごして土に還ります(管理人)

いま夜か吾に問ひ来る母ありて応へぬうちに眠りに入りぬ

 認知症の母の介護しつつの応答である(SA)

少年の夏の課題の朝顔の鉢置き去りに秋茜飛ぶ

 マンションの庭に置き去りのままの朝顔の鉢があり、思いついた(OH)

顎よりも頭に生えてくれればとシェーバー使い想う秋の日(ON)

 秋に「落葉」を想う人と「髪の毛」を想う人の二種類がいるそうな(管理人)

中天にかかれる月を見よと呼ぶ秋のテラスの妻の後姿

 妻が呼ぶのを無視している私です。後姿:うしろで(OM)

時を経て通草が熟るるいつしかに老残の身は殻こもりゆく(MA)

 通草(あけび)が実り、その口が開く秋、年老いてゆく私は・・(管理人)

 

11月の歌会は11/12(土)「雨カンムリ」です。見学される方、歓迎です。お問合せページからメールをお願いします。お待ちしています。

まひる野

 東京に本部を置く全国的な短歌の会です。窪田空穂の第一歌集「まひる野」から命名され、生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求します。自然や日常を細やかな温かい視線で詠んだ歌が特徴です。詳しくは「まひる野」のページをご覧ください。

 

<仙台 月例会について>

毎月第二土曜日に仙台市内の市民センターの一室で午後一時から概ね二時間程度です。流れを紹介します。

 

(1)その月の決められた主題に関する歌1首以上を含む自作3首の歌を提出します。

(2)作者を伏せてプリントアウトしたものが当日配布されます。自分以外の方の歌をそこで初めて目にすることになります。

(3)全部で20~30首になります。リズムを確かめながら音読します。意外に難しい漢字や短歌独特の言い回しに出会うことも学びの一つです。

(4)20~30分程度をかけて、各自で、自分の”お気に入り(共感、卓越、感嘆、臨場感などを感じる歌)”を5~7首程選びます。その中でも”これは!”という歌一首を特選として選びます。

(5)特選2点、”お気に入り”1点として集計し、合計得点の高い歌から互評します。互評というのは選んだ理由を自分なりに説明するということです。

(6)互評の過程で多くのことを学びます。技術的には不十分でも感性として高く評価されることもあります。またどんなに整った歌でも共感を覚えない、伝わらない、ということで点数が入らないということもあります。自分の歌がどう評価されるか、ということに目が行きがちですが、実は自分が選んだ理由をどう説明するか、ということが非常に大切です。

(7)一通り互評が終わると、各種の情報交換を行い終了です。高得点でも賞金はでません(笑)。次回の日程、主題など出席者で話し合って決めます。「○○に関する歌」という具合です。